西国三十三所観音巡礼 日本遺産に

▲西国三十三所第二十五番札所 御嶽山 播州清水寺大講堂

日本遺産とは

 地域の歴史的魅力や特色を通じて文化、伝統のストーリーを語るうえで欠かせない魅力溢れる有形、無形の様々な文化群を、地域が、総合的に整備、活用し、地域の活性化を図ることを目的に文化庁が認定するものです。この度、令和元年度認定の日本遺産のひとつに、「1300年つづく日本の終活の旅 ~西国三十三所観音巡礼~」が、選ばれました。

日本の終活の旅

 優しさ、心遣い、勤勉さといった日本人がもつ豊かな心は、実は日本人が古来親しんできた「観音さん」の教えそのもの。観音さんを巡る旅のなかで、再びその教えに触れ、日本人がもつ豊かな心で生きるきっかけとなる旅こそが西国三十三所観音巡礼です。日本遺産としては、札所という場所でなく、巡礼に関連する様々な伝統や人々の敬虔な心などの「ストーリー」が認定を受けました。加東市には、播州清水寺があり、西国三十三所観音巡礼がもつストーリーの一翼を担っています。

西国三十三所第二十五番札所 御嶽山 播州清水寺大講堂

大講堂について

 西国三十三所の二十五番札所にあたる播州清水寺の大講堂は、聖武天皇の勅願で、725年(神亀2年)に創建されました。1913年(大正2年)に焼失しましたが、4年後の1917年(大正6年)に再建されました。

身近にある日本遺産

 西国三十三所観音巡礼の文化は、人びとの暮らしのとても身近なところで、千三百年前から受け継がれてきたものです。
 先人から脈々と続く文化、伝統が、「日本人の持つ豊かな心で生きるきっかけ」として、評価されたのです。
 このたびの日本遺産認定は、人びとが持つ「豊かな心」に誇りを持ち、さらに大切にしていくきっかけでもあるかも知れません。