古名刀への挑戦

家内集落に鍛刀場を構える髙見國一さん(佐用町出身)が、日本美術刀剣保存協会主催の「現代刀職展」で最優秀賞に次ぐ「薫山賞」を受賞し、これまでの受賞歴から殿堂入りとなる「無鑑査」に認定されました。

新しいものに挑戦できる

 これまでにも数々の賞を受賞し、今回全国に17人しかいない「無鑑査」に、県内で初めて認定された髙見さん。無鑑査になると、作品は審査されることなく展示されます。「審査がないので、自分の作りたいもの、新しいものを作ることに挑戦できる」と力強く話します。

今までのすべての刀と勝負できる

 次の目標は、無鑑査の中から特に優れた刀だけが、数年から十数年に一度ほどしか選ばれない「正宗賞」です。
 日本刀を作ることの魅力を「時代を超え、今までのすべての刀鍛冶、名刀と勝負できること。刀は自分の分身として残り続ける。日本刀という歴史の中で、自分の立ち位置がどうなるのかを考えながら刀を作っている」と話す髙見さんは、製造方法が残っていない古名刀をめざしています。「デジタルな時代に逆行して、アナログな方法で昔の人がどうやって作っていたのか追い求める」と決意を新たにしていました。